映像制作ブログ

2026/09/19

【試行錯誤中】生成AIの動画を「実写」に近づけるためのアプローチ

04_AI感がかなり減らせる

最近は「生成AIを使って何かできないか」と

相談される機会が増えてきました。

日々いろいろなツールを試してはいるのですが、

AIが出力した映像をそのままポンと使おうとすると、

どうしても「AI特有のツルツル感」や

「不自然な動き」が出てしまい、

悩むことが多いです。

そこで、

生成AIのクリエイターさんたちが発信している、

実写の質感に近づけるためのアプローチを

まとめてみたいと思います。


1. 画像生成の段階 ── あえて「完璧さ」を捨てる

動画を作る際、

まずはChatGPTやGeminiなどで画像を生成し、

ベースとなる「静止画(キーフレーム)」を作ってから

動かすことが多いのですが、

ここでの画作りが仕上がりを大きく左右します。


私はこれまで、

ここで完成度の高い画像を作ることを目指してきましたが、

これがかえってAI特有の

「均一すぎるプラスチックのような質感」を

生む原因になってしまうこともあるそうです。


実写に近づけるためには、

あえて「不完全さ」をプロンプトで指示するのがコツ。


たとえば、

人物の肌なら flawless skin(完璧な肌)ではなく、

subtle skin texture(わずかな肌の質感)や

natural pores(自然な毛穴)といった言葉を足してみる。



照明も、スタジオのような均一な光ではなく

「窓からの自然光」などを指定すると、

陰影にリアリティが出るみたいです。


また、shot on 35mm film(35mmフィルム撮影)や 

shallow depth of field(浅い被写界深度)といった

カメラのレンズ特性を指定して、

背景を適度にぼかしておくことも重要だそうです。

背景がボケていると、後で動画化する際に

AIが余計な部分まで描き込もうとして破綻するのを

未然に防げる効果があるみたいです。


2. 動画生成の段階 ── とにかく「動かしすぎない」のが正解

納得のいく静止画ができたら、

次は動画生成ツールに読み込ませて動かしていく

(Image-to-Video)のですが、

ここでの鉄則は

「無理に被写体を動かさないこと」だそうです。


最近はかなり改善されてきましたが、

AIで生成された動画をコマ送りで見てみると、

被写体のフォルムが崩れていることがよくあります。


プロンプトでの指示は

「ゆっくり息をする」

「風で髪が少し揺れる」

「自然に視線を外す」

程度の微細なものに留めておき、


画面の大きな動きは

「カメラのゆっくりとしたズームインやパン」などの

カメラワークで演出した方が、

圧倒的にボロが出にくいと言われています。


また、

動画生成AIのモデルにも得意不得意があるらしく、

元の顔の造形を維持したいならこのモデル、

ダイナミックな風景ならこのモデル、

と使い分けるのも失敗を減らすコツのようです。



3. ポスプロの段階 ── 最後は昔ながらの「編集技術」が効く

AIが出力した映像をそのまま完成とするのではなく、

結局は使い慣れた映像編集ソフトでの

ポスプロ(後処理)するのが大事だと言われています。


AIの映像はデジタル的に

シャープネスが効きすぎていることが多いので、

そこに実写のフィルムグレイン(粒子)を

薄く重ねるのが非常に効果的だそうです。

ノイズの粒子が乗ることで、

AI特有のツルッとした質感が覆い隠され、

一気に実写の空気感に馴染むのだとか。


他にも、ほんのわずかにブラー(ぼかし)をかけてから

アンシャープマスクを当てて

「CGっぽい硬い輪郭」を馴染ませたり、

ハイライト部分に少しだけレンズフレアのような

色にじみを足したり。


最後にカラーグレーディングで

シャドウ(暗部)を実写素材と合わせるように

トーンカーブを締めると、

パッと見ではAI生成とは気づかれにくいレベルにまで

持っていけるそうです。


02_スマホのカメラロール風

4. 最近のトレンド ── あえて「失敗写真」を作ってリアル感を出すハック

最近、X(旧Twitter)などのSNSで

「スマートフォンのカメラロールに入っていそうな画像」を

AIで生成するのがすごく流行っています。


ここにも「実写に近づけるための面白い謎(裏ワザ)」が

隠されていることがわかります。


03あえて失敗_フラッシュ当たりすぎ

その技とは、AIに

「意図的に失敗した写真(Accidental photo)」を描かせること。

現在の画像生成AIは、放っておくと

「プロのカメラマンが、完璧な構図で、

最高のライティングで撮ったような奇跡の一枚」を

出力しようとする傾向があります。


これが、私たちが感じる「AI特有の嘘っぽさ」の正体であり、

「素人がiPhoneで適当に撮った」という設定を

プロンプト(指示文)に練り込むことで、

AIの過度な美化補正を強制的にキャンセルさせる

というハックが編み出されたようです。


具体的には、以下のような「失敗要素」を

英語のプロンプトに盛り込むのがコツだそうです。

・ブレやピンボケを入れる(Motion blur, Poor focus)

 歩きながら撮ったような手ブレや、

 被写体が動いて少しブレている様子を指示します。

・最悪な照明にする(Harsh fluorescent lighting, Overexposed)

 蛍光灯の下でのキツい影や、

 iPhoneのフラッシュが正面から当たって顔が白飛びし、

 背景が暗く沈んでいるような

 「計算されていない光」を指定します。

・構図を崩す(Awkward angle, Finger covering lens)

 指が少しレンズにかかっていたり、

 人物が見切れていたり、

 ポケットから取り出した瞬間に誤写してしまったような

 斜めの構図などを指定します。


また、ベースとなる指示語として

iPhone photo of ~ や iPhone camera roll といった

キーワードを入れた上で、

0.5倍の超広角レンズ(0.5x ultra-wide angle)特有の

端が伸びるような歪みを指定すると、

さらに「スマホのカメラらしい安っぽい質感」が

出てくるそうです。


AIを使って「いかに綺麗なものを作るか」ではなく、

「いかに人間らしい不完全さ(失敗)を再現するか」

に注力することで、

逆に生々しいリアリティが生まれるというのは、

映像制作の視点から見ても

非常に面白い逆転の発想だなと思いました。



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01_美しいが若干AI感が残る

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04_AI感がかなり減らせる

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