映像制作ブログ

2025/04/09

テロップの最適な表示時間

テロップ 動画 撮影


テロップの表示時間は視聴者の理解度に大きな影響を与えます。 短すぎると読み切れず、長すぎるとテンポが悪くなります。 では、最適な表示時間はどのように決めればよいのでしょうか?


テロップの「表示時間」と「文字数」の関係

テロップの最適な表示時間を決める際、文字数との関係が重要になります。一般的に、1秒間に読める文字数は日本語で約3~4文字と言われています。


・10文字程度のテロップなら約3秒

・20文字程度のテロップなら約5~7秒

を目安に設定すると、視聴者が無理なく読めるようになります。

また、文章が長い場合は、適度に改行を入れたり、複数のテロップに分割したりすることで  よりスムーズな視聴体験を提供できます。


言葉を要約し簡潔に伝える

コメントフォロー(しゃべりテロップ)の効果を最大化するには、文章をできるだけ簡潔にすることが重要です。

以下のポイントを意識すると、より伝わりやすいテロップになります。


1.不要な言葉を削る

 「とても美味しいケーキです」を「美味しいケーキです」にするだけで、文字数を減らせます。

2.主語や接続詞を省略する

 「私は今日、新しいカメラを買いました」→「今日、新しいカメラを購入」など、必要最小限の表現にする。

3.専門用語や難しい言葉を避ける

 難しい言葉は、視聴者の理解を妨げる可能性があります。できるだけ分かりやすい言葉を選びましょう。


簡潔でわかりやすいテロップにすることで、視聴者はスムーズに情報を理解でき、映像のテンポも向上します。


編集者の感覚より「1.5倍長め」を意識する

多くの編集者は、テロップの表示時間を「自分が読めるスピード」で決めがちです。  しかし、視聴者は動画の内容を理解しながらテロップを読むため、実際には編集者の感覚よりも長めに設定する必要があります。


1.視聴者は「映像+音声+テロップ」を同時に処理する

 編集者は既に内容を知っているため速く読めますが、視聴者は初見で情報を処理する必要があります。

2.読みやすさを優先することで、伝わりやすくなる 

 編集者が「3秒で十分」と感じるテロップでも、視聴者の視点では4.5秒ほどあった方が理解しやすくなります。

3.視聴者の「読み残し」を防ぐ

 短すぎると途中で消えてしまい、内容が伝わりにくくなります。  余裕を持たせることで、より多くの視聴者が最後まで読めるようになります。


このような理由から、編集者は「自分が適切だと感じる時間の1.5倍」を意識してテロップを配置するとより分かりやすい映像を作ることができます。


視聴者の目線に立つ

テロップの最適な表示時間は、視聴者の理解を助ける重要な要素です。  文字数と表示時間のバランスを意識し、視聴者目線で「少し長め」に設定することで、伝わりやすさが向上します。  また、テロップの内容はできるだけ簡潔にまとめ、不要な言葉を削ることで、視聴者にストレスを与えずに伝えられます。  編集者の感覚に頼らず、視聴者の読みやすさを優先した調整を行うことが、質の高い映像制作につながります。