映像制作ブログ
2025/01/21
映像ディレクターのChatGPT活用の軌跡(2024年)
みなさんは人工知能「ChatGPT」をどのように活用されているでしょうか?
「ChatGPT」は使用履歴が残るので、映像制作の場面でこの1年間、私がどう活用したかをまとめてもらいました。
(1)「検索エンジン」としての活用(約20%) ChatGPTを「検索エンジン」のように使い、日常の疑問や専門的な情報を素早く調べる用途として活用。 通常の検索とは異なり、情報を整理したり、要約してくれる点が大きなメリット。
主な活用例
•アウトドア情報:「タープの張り方」「ソロキャンプに必要な道具リスト」
•学術的な情報:「ユング心理学の概要」「人工知能の進化」
•マーケティング知識:「ブランディング戦略」「SNSマーケティングの成功事例」
•英語記事の翻訳:「番組で使用する情報の裏取り」
(2) CMアイデアの発想補助(約30%) 映像制作の企画段階でChatGPTを活用し、アイデアの整理やユニークなコンセプトの発想に役立てている。 特に短尺のCMのアイデアを求める際に、効果的なフレーズやシナリオを提案させることが多い。
主な活用例
•食品業界のCM企画:ブランド認知向上&採用促進のためのCMアイデア
•ユーモアを取り入れたCM:「星新一」風のストーリー展開で、意外性のある結末を盛り込む構成
•短尺CMのコピー作り:地元企業のキャッチフレーズや映像のアイデア
•CMコンテの元素材を作成:ピクトグラムを使ったCMのコンテに使用する画像を出力
(3) 歌詞・コピーライティングのサポート(約15%) 歌詞やキャッチコピーの制作にChatGPTを活用し、アイデアを広げたり、表現を洗練させる際に役立てている。 特に企業向けの楽曲制作や翻訳を伴う作詞において、便利なツールとして利用。
主な活用例
•スペイン語の歌詞制作:日本語訳とともに、歌詞の韻やリズムを考慮しながら作詞
•キャッチコピーのアイデア出し:映像制作向けのフレーズや企業メッセージの考案
•英語歌詞の添削
(4) 動画制作のアイデア発想(約25%) 従来の映像表現とは異なる、ユニークなコンセプトを探る際にChatGPTを活用。 特に「逆転世界」「時間停止」などの斬新な発想を求めるときに、ストーリーのアイデア出しを行う。
主な活用例
•生成AIを活用した映像アイデア:「空に浮かぶ車や人」「逆転世界」「時間停止」などの奇抜な映像構成
•視覚効果なしで驚きを生む手法:脚本の展開で意外性を持たせるストーリー設計
•シュールな表現の模索:「夢のような世界」「現実と非現実が交錯する映像」のアイデア
(5) プレゼン資料の作成補助(約10%) コンペや企業提案の際、ChatGPTを活用してプレゼン資料を整理。特に要点を簡潔にまとめたり、説得力のある構成を考える際に役立てている。
主な活用例
•仕様書の要約:要点をまとめたプレゼン資料の作成
•映像制作提案:企画プランの整理
•プレゼンの話し方のアドバイス:論理的に分かりやすい構成を作るためのフレームワーク
•挿し絵イラストの作成
最初は画像生成のテストで頻繁に使っていましたが、文章や資料作成で本領を発揮することがわかってきたので 「ナレーションの推敲」「プレゼン資料の作成」で使うことが多くなってきました。 またCMや動画のアイディアを出す際のサポート役として、ChatGPTはかなり有能だと感じています。 先日は、「テレビ番組内での料理対決の審査」にも使用しました。 完成写真とレシピの情報をアップロードして、どの料理がヘルシーかを「見た目」「栄養価」「リピート率」の3つの視点から審査してもらいました。 その結果はなかなか的確で、栄養士さんに取材する手間も省け、助かりました。